新聞を読むにあたって

 入社してから日経新聞を読むようになり、現在は毎朝30分程度会社の自席で新聞を読むようになった。(周りにのんびり新聞読んでる人はいないので空気読めない感じがでてる。)そんなこんなで社会人2年目になり、入社当時に日経新聞元記者から聞いた新聞の読み方をノートに書いていたので今の自分がどこまで注意して読んでいるかを考えながら、ノートの内容を写してみました。

日経新聞は難しいか?読み方にはルールがある!
 日経新聞をすべて読もうとしてはいけない!
 日経の情報量は文庫本サイズに変換すると400ページ相当。これをすべて読む人はまずいない。日経のアンケート調査結果によると社会人が一日あたりに新聞を読む平均時間は31分である。よって、大切な事は読むべき記事と読まない記事のメリハリをつけることにある。記事の重要性には順番がある。"見出し→リード→本文"である。本文も最後まで読む必要はない。重要なことほど最初に書かれている。

 専門用語がわからない!前後の経緯がわからない!
 日経の入門記事は、日・月曜日の新聞。新聞には前後の経緯がわからないことや、専門用語が多くわからないことが多い。しかし、日・月曜日の記事には専門用語や前後のいきさつの解説やまとめが書いてある。火曜日から土曜日付けの記事は連続性がある。ということは、一人暮らしで金銭的に定期購読が難しい場合は、最低限、月・日曜日に購読することにしよう。

 桁の大きな数字が多い!確定度合いは語尾に注目!
 新聞には「京」までの単位が出てくる。数字を無視して読んでも、理解はできる。はじめに覚えておくべき数字*1は3つ。

  • GDP 500兆円
  • 国家予算 90兆円
  • 個人金融資産 1400兆円

 日本の借金は800兆円ということも合わせて覚えておく。数字の関係性に注目してみれば日本の状況がわかってくる。又、新聞記事の「確定度合い」は語尾で判断する!

  • 発表した。(100%確定)
  • 方針を固めた。(結論は出ず。)
  • 方向で調整に入った。

必読ページ・コラム。紙面のポイント!

 WORLD MARKETS欄の3つは、細かい数字を気にせずに毎日眺めるだけでよい。また、この連載記事「企業の強さの条件」は、後々ビジネス書籍として出版されたりするので毎日読むことで一冊のビジネス書籍と同等の知識を得られる上に解説もついている。

  • 3面記事

 「ニュースがわかる、景気がわかる」+コラム「今日のことば」今日のことばでは、用語解説が書かれているので気楽に学べる。

  • 5面・7面《経済1・経済2》

 金融業界において経済面は毎日チェックしたい必須項目であり特に、GDP・国家予算・個人金融資産のキーワードには注意すること。《経済2》では金融業界のニュースが書かれている。

  • 8面・9面《国際1・国際2》

 8,9面では国際経済と国際政治について書かれている。左側9面に国際経済、右側8面に国際政治についてかかれているが左右の記事のバランスが違う場合は重要な記事であることが多い。

  • 全面広告・11面

 企業総合日経新聞に一日全面広告を載せる場合約1800万円かかる。取引先の企業が載っているかチェックしてみる。11面の記事はビジネスのトレンドについて書かれている。つまり業界動向を知る上で重要である。+コラム「人こと」企業のTOPが語る記事である。

  • 15面《会社人事》

 人事異動は会社にとっての最大の関心事といっても間違いない。つまり取引先の企業名をチェックすることで取引先とのコミュニケーションを円滑にする枕詞の役割を担う。

  • 18・19面

 マーケット総合数字を見なくとも、文章をよく読むことで内容がわかる。レートの動きとの繋がりをつかむ事が重要。

  • 31面

 31面は人気ページで内容がやさしく楽に読めることから注目度が高い。よってビジネスのコミュニケーションにおける枕詞にも話題にもしやすい。

  • 39面

 39面の訃報に取引先や関係社名がないかチェックをしよう。会社によっては社葬を行う場合があるので、見つけ次第上司に報告する等対応する。

  • 40面

 《私の履歴書》ビジネスマンは要チェック!様々な業界の成功者のエピソードが書かれている。成功体験から学ぶものもある上にその業界の歴史を知ることができる。

  • 日曜日と月曜日の注目記事
    • 日曜日付 「エコノ探偵団」+「ニュースな数字」
    • 月曜日付 「経済教室」+ コラム「核心」

すべては「問題意識」を持って読む!
読みこなしのコツ
 「この後どうなる?」「自分・自社との関わりは?」と問題意識を持って考える。
記事の切り抜きに挑戦しよう!
 読める記事を増やすには、テーマを絞ると良い。現代のキーワードとして「か・き・く・け・こ」+「ね」

 以上のキーワードにはビジネスチャンスが含まれている。自分なりにキーワードの記事の切抜きをして、その道の知識を深めることが新聞を読みこなすコツである。
最後に、何事も「鵜呑みにしない」
 自分の問題意識を持つためには何事も鵜呑みにしてはいけない。

※あとがき
 最近は、テレビを見る時間がめっきり減ったので、日々のニュースは新聞が頼りになりつつある。ここに書いた、新聞の読み方をすべて実行しているわけではないが、自分の好きな記事《私の履歴書》のように興味のある対象が増えたと思う。あと強いて言うなら、毎日、会社の時価をチェックして、いまいくら?と聞かれても朝9時ぐらいまでなら答えられるという強みができたぐらい。朝9時以降は残念ながら業務の事でいっぱいいっぱいになって忘れてます。

*1:ノートを書いた2010年3月の数字